血便・下血の原因となる主な病気
痔(内痔核・外痔核・裂肛)
血便の原因として最も多い病気です。排便時に鮮血が付着したり、便器が赤く染まったりします。痛みを伴わないことも多く、「痔だから大丈夫」と考えられがちですが、痔と大腸がんが同時に存在することもあり、出血の原因を痔と決めつけることはできません。
大腸ポリープ・大腸がん
大腸ポリープは多くが良性ですが、一部は時間とともに大腸がんへ進行します。早期では自覚症状がほとんどありませんが、血便をきっかけに発見されることがあります。
大腸がんは日本人で増加しているがんの一つであり、早期発見できれば内視鏡治療で完治が期待できる場合も少なくありません。血便が続く場合には、大腸カメラによる精密検査が重要です。
大腸憩室出血
高齢者に多くみられる病気で、突然大量の鮮血便が出現することがあります。腹痛を伴わないことも多く、自然に止血する場合もありますが、再出血することも少なくありません。必要に応じて大腸内視鏡による止血処置を行います。
潰瘍性大腸炎・クローン病
炎症性腸疾患では、血便とともに下痢や腹痛を繰り返します。潰瘍性大腸炎では粘液を伴う血便が特徴で、若年者から高齢者まで幅広い年代に発症します。適切な診断と長期的な治療・経過観察が必要です。
感染性腸炎
細菌やウイルス感染により腸に炎症が起こり、血便や腹痛、発熱、下痢を伴います。食中毒や海外渡航後に発症することもあり、便培養などによる原因検索が必要になる場合があります。
虚血性大腸炎
高齢者や便秘のある方にみられることが多いです。突然の腹痛に続いて血便が出現することが特徴です。多くは保存的治療で改善しますが、重症例では入院治療が必要となることがあります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸から出血すると、血液が消化されて黒色便(タール便)となります。貧血やめまい、動悸を伴うこともあり、緊急で胃カメラによる止血が必要となる場合があります。